【1⽉8⽇ Peopleʼs Daily】粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア、Guangdong-Hong Kong-Macau Greater Bay Area)では、各地行政がエリア全体の融合発展に力を入れている。香港ではこのほど「大湾区青年就業計画」の表彰式兼情報共有会(以下、「会」)が開催された。

「大湾区青年就業計画」は、香港と大湾区の中国大陸側で業務を行う企業に香港の若者を大陸側の都市に駐在させて、彼らに香港と大湾区の大陸側都市の最新の発展を理解させ、大湾区の発展のチャンスをつかむことを奨励することが目的だ。採用された者には月1万香港ドル(約18万2035円)の手当が最長18か月にわたり支給され、別途1万8000香港ドル(約32万7663円)以上の月給が支給される。

「会」に出席した香港特別行政区の李家超(Li Jiachao)行政長官は同計画について、すでにさまざまな業界の400社以上が職位を提供したと紹介し、「就職した青年はすでに1000人を超えました」と述べた。

「会」では、多くの香港の青年が動画を通じて大湾区の大陸側都市での仕事の体験を語った。中国の四大銀行の一つである中国銀行(Bank of China)系の中国銀行(香港)大湾区訓練生の何以敏(He Yimin)さんは、「中国本土で生活した1年間で、中国本土の銀行のデジタル化などでの強みを知り、中国本土の発展スピードを実感しました。また、中国本土と香港が強みを相互補完している大湾区の巨大な市場の潜在力をより深く認識するようになりました」と語った。

 潘子鋒(Pan Zifeng)さんは「大湾区青年就業計画」を通じて騰訊(テンセント、Tencent)に入社し、現在は大湾区公共事業部門のマネージャーを務めている。潘さんは、「大湾区青年就業計画」は香港の青年が大湾区の大陸側都市で働いて仕事を発展させることを奨励・支援しており、仕事探しも容易にしていると述べた。

 会場では30社以上が「積極的参加企業」賞を受賞した。受賞企業の一つである中国銀行(香港)の陳文(Chen Wen)執行副総裁は、「『大湾区青年就業計画』に参加する香港の青年は国際的視野と中国本土での実戦経験の両方を持つ、貴重な人材です」と述べた。

 香港特別行政区政府粤港澳大湾区発展弁務官の袁民忠(Yuan Minzhong)氏によると特別行政区政府はさらに「大湾区青年創業助成計画」などを打ち出し、スタートアップ企業230社の800人を超える青年に資本を提供するほか、約4000人に創業支援およびインキュベーションサービスを提供する見通しだ。

 また、広東省(Guangdong)の都市も香港の青年を温かく支援している。香港人の梁彦婷(Liang Yanting)さんは、「香港の友人の多くが起業の地に深セン(Shenzhen)を選びました」と説明した。深センは開放的で効率的な都市で、さらには多くの優遇政策があるからだ。香港人の若者は深センで政策補助金を受け取れ、会社登録や住宅とオフィスについての支援も受けることができる。梁さんは、「香港の若者には、各方面の優遇政策をうまく利用して自らの成長に努めて、大湾区の発展によりよく溶け込んでほしいです」と語った。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News