【12月29日 CNS】『「チャプスイ時代」から「米国風中華料理」へ、そして「中国家庭料理」へと、中華料理はすでに米国で三つの段階を経てきた。現在、米国の中華料理業界は「質の高い中華料理」の新たな段階を迎えている』と、米中飲食業連合会の胡暁軍(Hu Xiaojun)会長は述べている。「質の高い中華料理」は、米国の中華料理業界の未来のトレンドだという。 

 米国の中華料理の発展を振り返り、胡会長は以下のように述べた。

「『チャプスイ時代』の中華料理は調味料のバリエーションに乏しく、しょうゆともやしくらいしかなかったが、初期の中国人移民の郷愁の想いに応え、中華料理を米国に根付かせた。『米国風中華料理』は、米国人の味覚に合わせて改良された中華料理で、米国人に『中国人の胃』をつけた。『中国家庭料理』は、本格的な中国の味を追求し、ますます多くの中華料理を異国の食卓に運んでいる。『質の高い中華料理』は文化、味、環境、サービスが一体となったものだ」

 先日、胡会長は「美食のルーツを探る旅」を提唱し、彼と数十人の米国の中華料理のシェフで、中国の料理学校や飲食企業を訪れ、米国の中華料理の新たな機会を探し求めた。 

 胡会長は米国の複数の観光地でミルクティーショップを経営しており、その独特な味と体験感で多くの食客を引きつけている。彼は、海外の中華料理は、伝統的な中華料理と現地の風味が相互に成果を上げるものであり、食を媒体として中国文化を伝播する良い方法であり、中国の味は最良の切り口だと述べている。

「私は米国の中華料理を四つに分類している」と、胡会長は述べている。一つ目は、正統かつ伝統的な中華料理。このタイプとして、回鍋肉(ホイコーロー)、水煮肉(肉の唐辛子煮込み)、麻婆豆腐(マーボーどうふ)などが挙げられる。中国人移民は本格的な味のあるこれらの料理からよく故郷の味を思い出す。

 二つ目のタイプは、流行料理。烤魚(焼き魚の激辛鉄板煮込み)、麻辣香鍋(マーラーシャングオ)、ミルクティーなどが挙げられる。主な対象は若者で、強力な消費力を有しており、無視できない食客だ。三つ目は、地元に合わせた米国風中華料理。主な対象は米国人だ。四つ目は、各レストランが独自に持つ特色のある料理やオリジナル料理。これがレストランを長持ちさせるための基盤だ。 

 米中飲食業連合会マスターシェフ委員会の霍志民(Huo Zhimin)委員は、「美食のルーツを探る旅」の参加者であり、海外の中華料理店の料理長でもある。彼は、中国での学習が彼の四川(Sichuan)料理の発展の歴史と技術に対する理解を深め、四川料理の文化の伝播への義務感の源になったと述べている。(c)CNS/JCM/AFPBB News