【12月16日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)加盟国のリトアニアで15日、ウクライナにおける戦闘で損傷したドイツ製の主力戦車「レオパルト(Leopard)2」2台の修理が終わり、試運転が行われた。リトアニアは、ウクライナの戦地で使用されている戦車の修理拠点となっている。

 試運転は、中部の町ルクラ(Rukla)にある演習場の悪路で行われた。

 レオパルト2の砲塔に乗って走行したアルビーダス・アヌシャウスカス(Arvydas Anusauskas)国防相は記者団に対し、「何と表現すべきか。強力な戦車だ」と述べた。

 15日に公開されたのは、リトアニアで修理されたレオパルト2の第1陣のうちの2台で、ウクライナには来月到着予定。

 公表されている最新のデータによれば、ウクライナはこれまでに、西側諸国からレオパルト2を71台受領した。中には反転攻勢で使用され、既に修理不可能な損傷を受けたものもある。

 修理を行っている企業「リトアニア・ディフェンス・サービス(Lithuania Defense ServicesLDS)」によれば、レオパルト2のA6型とA5型の修理を行っているのは欧州でリトアニアのみとされる。

 LDSはレオパルト2の第1陣を10月に受領。現在の契約では、来年末まで修理を行うことになっている。

 LDSの最高経営責任者(CEO)は修理について、独防衛機器大手のラインメタル(Rheinmetall)とクラウス・マッファイ・ベグマン(KMW)の委託を受け、ドイツとウクライナ両国の国防相の合意に基づき実施していると説明した。

 同CEOは受領したレオパルト2について、「直撃、地雷、無人機攻撃、水」など、あらゆる種類の戦闘関連の損傷を受けているとの判断を示した。

 LDSは、レオパルト2を必要なだけ受け入れる用意があるとしている。(c)AFP