【12月12日 CGTN Japanese】中国の国家6G技術研究開発推進作業組(中国科学技術部など複数の省庁によって構成)は最近、初めて「6Gネットワークアーキテクチャの展望」と「6G無線システムの設計原則と典型的な特徴」などの技術方案を発表しました。これは6Gが、あらゆる物事のインターネット(IoE)からあらゆる物事の知能インターネット(AI+IoT)へ転換するための技術的道筋を提供するものです。6G技術の商用化の目途は、現在のところ、ほぼ2030年に確定されるということです。

 浙江大学国際連合商学院デジタル経済・金融革新研究センターの盤和林共同主任によると、5Gと比較した6Gの優位性は、インターネット回線のスピードではなく、構造の最適化と補充にあります。6Gは5Gネットワークの短所を補完し、ネットワーク基地局の機能と運用効率を向上させ、ネットワーク構造をよりシンプルかつスマートなものにします。

 また盤氏によると、6Gのコアとなる内容は主に三つの部分にあります。一つ目は通信とセンシング(感知)の組み合わせ、二つ目は通信と知能の組み合わせ、三つ目はユビキタスなモノのインターネット(IoT)です。中国は2025年に、比較的完備した6G建設関連方案を策定する見通しで、6Gは現状では依然として技術的な議論段階にあり、国際的には6Gの機能の位置づけにはまだ大きな論争が存在し、6Gをめぐる規格標準及び機能の応用については競争と駆け引きが行われています。

 それによると、中国は5G基地局の整備に多額の投資を行っており、広範囲をカバーする地上基地局が整っているため、これらの基地局を利用して感知能力と知能レベルを向上させたいと考えられています。6Gの規格標準に関わる駆け引きは各国の通信面のインフラ整備における客観的な差に根ざしており、各国の通信インフラの程度が異なるため、6Gの規格標準に関する競争の方向性も異なります。(c)CGTN Japanese/AFPBB News