【12月1日 Xinhua News】日本の千葉県・幕張メッセで11月28日から5日間開かれているプラスチックの展示会「国際プラスチックフェア(IPF Japan 2023)」に、中国から石油大手の中国石油化工集団(シノペックグループ)やガラス繊維大手の中国巨石、化学メーカーの万華化学集団など150社余りが最新の製品や技術を出展し、中国ブランドの日本での知名度と市場シェア拡大に努めた。

 2017年に日本市場に進出したシノペックは、新エネルギーや自動車、食品包装、家電、日用品など多くの分野の製品20種類余りを展示。うち、ポリプロピレンランダムコポリマー素材は日本の食品衛生認証も取得し、市場で評価されている。

 同社の日本現地法人、日本実華の張兆文(Zhang Zhaowen)総経理は、丸紅や伊藤忠商事、シャープなどと提携関係を確立し、日本での売上高も安定した増加傾向にあると説明。「日本の化学工業産業はミドルレンジ製品から撤退する転換期にあり、コモディティー商品を供給する中国企業にとってはチャンスとなる。競争も多いが自らの競争力で市場を拡大し続ける自信がある」と語った。

 シノペック傘下の販売会社、中石化化工販売(香港)の韓亜彬(Han Yabin)副総経理は中国の石油化学業界について、研究開発や生産、マーケティングなどの分野で世界の先進レベルにほぼ肩を並べており、シノペックや金発科技、万華化学集団などの本土企業も次々に日本市場に進出していると指摘。中国は石油化学業界で後発優位性を持つと述べた。

 中国の新エネルギー車(NEV)が海外で人気を高めるにつれ、中国本土の一部の自動車部品メーカーも積極的に海外に進出し、商機を求めている。今回の展示会では、山東省の自動車部品メーカーで北米や欧州へも製品を輸出する青島英聯汽車飾件が新エネ車用電池の電子制御部品を展示した。同社開発部の李萍(Li Ping)部長は「わが社の新エネ製品は主に寧徳時代新能源科技(CATL、中国車載電池大手)など特定の顧客向けに生産しており日本市場向けの設計は行っていないが、今回の出展で提携機会を探し、市場を開拓していきたい」と期待を示した。

 国際プラスチックフェアは3年に1度開催される。新型コロナウイルスの影響で6年ぶりの会場開催となった今年は、世界から800社余りが出展。生分解性プラスチックと3Dプリンティングの二つの展示ゾーンが新設され、展示面積は5万4千平方メートルに上った。(c)Xinhua News/AFPBB News