【8月30日 AFP】カナダ警察は29日、自殺志願者に特定の物質をインターネットで販売したとして2件の罪で起訴されている男について、新たに12件の容疑で送検したと明らかにした。

 元シェフのケネス・ロー(Kenneth Law)被告(57)は5月上旬に逮捕され、食品添加物として使われることが多い物質をオンラインで自殺志願者に販売したとして、2件の罪で起訴されている。

 オンタリオ(Ontario)州ヨーク(York)地方警察のサイモン・ジェームズ(Simon James)警部は29日の記者会見で、新たな容疑は「自殺に対する助言とほう助」で「被害者はオンタリオ州民の16歳から36歳までの男女」だと説明した。

 さらに、1200個以上の小包が40以上の国に発送された恐れがあるが「内容物のすべてを把握できているわけではない」と述べた。カナダ国内には160個が送られているという。

 ロー被告は来月27日、オンタリオ州ニューマーケット(Newmarket)の裁判所に出廷する。

 英国の警察は25日、カナダのウェブサイトで販売された物質が関係するとみられる自殺88件の調査を行っていると発表した。

 英メディアによると、米国、イタリア、オーストラリア、ニュージランドでも捜査が行われている。(c)AFP