【8月23日 CGTN Japanese】中国東部に位置する江蘇省(Jiangsu)蘇州高新区にある東南大学蘇州医療器械研究院が開発・製作を手がけた宇宙血管組織チップがこのほど、世界初の長期微小重力条件下での血管組織チップの培養実験を終えました。中国は世界で、軌道上で生体機能チップの実験や分析をおこなえる2番目の国となりました。

 この種のチップは東南大学蘇州医療器械研究院およびその他の医療企業、研究所が30カ月以上の時間をかけて共同開発したもので、そのサイズはわずかUSBほどの大きさです。人体幹細胞から再構成されたマイクロ人体心臓を含み、収縮と拡張が可能なマイクロ人体動脈血管、角質層、真皮層、メラニン色素を持つ人体皮膚などの器官組織を有しています。

 宇宙器官チップの研究には主に二つの目的があるとのことです。一つは、宇宙微小重力環境下における、人体の血管組織構造の機能的変化を理解すること、もう一つは人類の老化過程における心臓血管病変を治療する方法を見つけることです。今回の研究は、研究者にとって薬物の選別、効果的な対抗と防護策の実施における力になり、長期宇宙飛行中の宇宙飛行士の健康保障上で重要な意義があります。(c)CGTN Japanese/AFPBB News