【7月26日 AFP】台湾の桃園国際空港(Taoyuan International Airport)で26日、中国の攻撃を想定した防衛訓練が実施された。同空港で軍事演習が行われるのは初めてで、民間機の発着は一時停止された。

 訓練は、5日間にわたる年次軍事演習「漢光(Han Kuang)」の一環で行われた。中国が台湾への軍事・政治的な圧力を強める中、今年は民間空港の防衛も演習に含まれた。

 訓練は、空港内にヘリコプターで侵入した「敵」を想定して行われた。台湾最大の同空港で今回のような演習が行われるのは、1979年の開港以来初めて。

 台湾はこれまでにも頻繁に軍事演習を実施してきたが、ここ数か月は市民向けの訓練も増えている。今週の年次軍事演習に併せて、各地で訓練が行われた。

 桃園の製油所での訓練を視察した蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は、「われわれは『社会全体の防衛』という考えから始めなければならない。軍、中央政府、地方自治体そして民間のリソースを統合して活用し、すべての部門が協力できるよう調整が必要だ」と述べた。(c)AFP