【6月8日 AFP】イランで今週から3か月、公務員の勤務時間が午前6時から午後1時までに繰り上げられた。夏の省エネ対策の一環だが、メディアによれば、始業時間の繰り上げには戸惑いや不満の声も上がっている。

 勤務時間の前倒しは、夏時間の廃止を受けた措置。

 午前6時始業となれば、長距離通勤の公務員らは同4~5時に起きなければならない。

 3人の子どもがいる男性公務員(44)は「幼い子どもを小学校や幼稚園に送り出さなければいけない親には多くの問題が起きている」「新しい勤務時間が始まってから数日しかたっていないが、私たちのような家族は本当に対応に四苦八苦している」とAFPに語った。

 新勤務時間は公務員にのみ適用され、ほとんどの民間企業の始業時間は9時ごろなので、銀行などとの取引に充てられる時間が短くなる。

 テヘラン商工会議所の会頭は日刊紙サーザンデギー(Sazandegi)に対し、「仕事が忙しくなる午後1時には銀行が閉まるので、取引を翌日か翌々日に持ち越さざるを得ない」と語った。

 新勤務時間の下で、公務員の労働時間は1日の法定労働時間よりも1時間短くなる。 政府はこの1時間を在宅勤務で埋め合わせるよう求めているが、議会は「違法」として認めていない。(c)AFP