【3月14日 CGTN Japanese】北京冬季オリンピック・パラリンピックでは、中国が独自に開発・製造した乾燥血液スポット(DBS)検査器材が初公開され、同検査が初めて導入されました。北京冬季オリンピックはDBSの日常的な検査を実施した初のオリンピックとなりました。中国はオリンピックでDBS検査の本格的運用を開始した初の国となりました。

 選手の指先から60マイクロリットルの血液を採取してろ紙に塗布し、乾燥させて密封保存します。DBSの採取にかかる時間はわずか数分で、サンプルを恒温保存する必要がなく、そのままドーピング検査実験室に送ることができます。試合終了後、DBSのサンプルは他のサンプルと共にスイスのローザンヌに運ばれて長期保存され、10年の間は要求に応じてこれらのサンプルの再検査を行うことが可能です。

 静脈からの採血に比べて、DBS検査はサンプル採取時間を大幅に短縮でき、血液サンプルの輸送の面で利便性が高いほか、血液中の酵素活性が抑制され、ドーピング検査の効率と効果を向上させています。

 北京冬季オリンピック組織委員会の関係者によりますと、DBS検査は北京冬季オリンピック・パラリンピック開催期間中に前向きな評価を得ました。各国の国際ドーピング検査官は、機材を持ち帰って自国の反ドーピング機構で研究したいとの考えを示しました。一部の選手は機材の取扱説明書を手元に残し、機材の秘密をもっと知りたいとしていました。また、一部の国際組織の反ドーピング関係者は自ら進んで申し込み、サンプル採取を体験しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News