【9月24日 Xinhua News】中国科学院水生生物研究所は20日、同研究所の研究者が実験室とパイロット試験発酵槽をスケールアップした条件下で、クロレラ細胞の最大乾燥重量をそれぞれ1リットル当たり271グラムと247グラムに増やすことに成功したと発表した。これまで報告されたクロレラのバイオマス濃度で最も高い値になる。

 中国では理想的な戦略タンパク源の一つとして、クロレラの産業利用が期待されており、今回その重要な技術的進展を遂げることに成功した。一連の発酵最適化と効果的なプロセス制御を通じ、クロレラ従属栄養培養のバイオマス濃度を大幅に高めた。

 同研究所の専門家によると、中国のタンパク飼料資源、特に飼料用の大豆や魚粉の輸入依存度は80%以上であり、これらに代わるタンパク源となる生物資源の持続的利用システム構築が急務となっている。クロレラは、幅広い用途が見込め、代替可能なタンパク質の一つとされる。

 従属栄養培養技術の躍進がクロレラの産業利用を促進する重要な技術的基盤を提供した。技術面と経済面からの分析によると、クロレラ細胞の乾燥重量が1リットル当たり200グラムに達すると、バイオマスのコストが1トン当たり約1万5000元(1元=約17円)となり、現在のクロレラ生産コストの半分以下となる。これに安価な原料への代替やブドウ糖転化率向上も加えると、生産コストはさらに削減できるという。

 研究成果はこのほど、バイオエンジニアリング分野の国際学術誌「Biotechnology & Bioengineering」に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News