【8月12日 AFP】映画『フィールド・オブ・ドリームス(Field of Dreams)』の舞台となったアイオワ州ダイアーズビル(Dyersville)で米大リーグ(MLB)のニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)とシカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)が12日に対戦し、現実と映画の世界が交差する。

 ダイアーズビルでは1989年の映画『フィールド・オブ・ドリームス』が撮影された。映画にはケビン・コスナー(Kevin Costner)さん、ジェームズ・アール・ジョーンズ(James Earl Jones)さん、レイ・リオッタ(Ray Liotta)さん、バート・ランカスター(Burt Lancaster)さんらが出演。野球映画の象徴的な作品となった。

 それ以来、トウモロコシ畑の隣に建てられた野球場は、人気の観光名所となった。米大リーグ機構(MLB)はこの試合を昨年行う予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で1年延期となった。

 ヤンキースとホワイトソックスに所属するスター選手は、農場で野球選手がプレーするというファンタジーを現実に変える。同州でMLBの公式戦が開催されるのは初めてとなっている。

 オールスター(All-Star Game)に2度出場したホワイトソックスのリリーフ投手リアム・ヘンドリクス(Liam Hendriks)は、「とても興奮している。ある州の初開催の試合に出るチャンスはいつもあるわけではない。クールだ」と話した。

「トウモロコシ畑を駆け抜けるのも楽しみだ。セットの上を歩けたらいいし、木製の観客席に座りたい。トウモロコシをかき分けて実際のフィールドに行こうと思う」

 観客席はMLBの仕様に合わせて8000席用意され、コスナーさんをはじめとした出演者が観戦に訪れる予定となっている。右翼側にある壁には、その向こうのトウモロコシ畑が見えるように窓が設けられ、球場からは実際のフィールド・オブ・ドリームスの撮影場所に向かう道がある。(c)AFP