【3月30日 CNS】上海市民芸術夜間学校の春クラスの受け付けが、今月16日午前10時に始まると、多くの人がわれ先にと申し込み、46コースの定員1200人が5分足らずでいっぱいとなった。ダンス、音楽、美術、伝統文化などのコースがあり、市民が通いやすいよう上海市内の静安区(Jing’an)、徐匯区(Xuhui)、長寧区(Changning)、虹口区(Hongkou)の4地区に分校を設立している。

 近年、市民の間では芸術への関心が高まっている。民間の受け皿は少なく費用も高いため、上海市は2016年に芸術夜間学校を立ち上げ、18~55歳を対象に多くのコースを始めた。上海群衆芸術館が行う夜間学校では新たなコースを発表するとすぐ申し込みが殺到する。

 夜間学校というと20~30年前は、仕事を終えた若者が自分に再教育を施す場所だったが、進学率の増加に伴い姿を消していった。新たに生まれた芸術夜間学校は、市民がより文化的な生活を求める余裕が出てきた象徴といえる。

 上海群衆芸術館館長で芸術夜間学校の責任者である呉鵬宏(Wu Penghong)氏は「2016年以来、群衆芸術館では夜間学校で約3500人の受講生を受け入れた。応募者の70%が1980年代生まれ以降の世代で、主に中高年層の芸術ニーズを満たしている」と説明する。「今年はコースを増やし、分校を設けることで、市民が継続して夜間学校に通えるようにしていきたい」と話している。(c)CNS-工人日報/JCM/AFPBB News