【3月24日 AFP】ミャンマー国軍による国民の弾圧が続く中、第2の都市マンダレー(Mandalay)で23日、自宅にいた7歳の少女が撃たれ死亡した。2月1日のクーデター以降、少なくとも子ども20人が殺害されたとされる。

 国軍は、全国に広がったアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問(75)の拘束に抗議するデモの鎮圧に、武力を行使している。

 現地メディアによると、マンダレーは23日夜から24日にかけ、治安部隊がバリケードに火をつけ、複数人を逮捕し、民家を襲撃するなど混乱状態に陥った。複数の地区でマシンガンの音が鳴り響いたという。

 現地の人権監視団体「政治囚支援協会(AAPP)」によると、マンダレーでは23日、7歳のキン・ミョー・チット(Khin Myo Chit)さんを含む3人が死亡した。

 AFPは現時点で、キン・ミョー・チットさん死亡の確認は取れていない。

 子どもの権利保護団体「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」とAAPPは、これまでに18歳未満の子ども少なくとも20人が、国軍の弾圧により死亡したとしている。

 セーブ・ザ・チルドレンは、「数百人の若者」が拘束されていることについても非常に憂慮していると述べている。

 国軍は23日、「無政府状態」を容認しないと主張し、7週間にわたり続くデモ弾圧を正当化した。

 AAPPはクーデター以降、275人の死亡を確認しているが、実際はこれよりも多い可能性もあるという。2800人以上が拘束されていると指摘している。

 一方、軍事政権のゾー・ミン・トゥン(Zaw Min Tun)報道官は23日、首都ネピドーでの記者会見で死者は164人だとし、死亡したのは「暴力的なテロリスト」だと述べた。(c)AFP