【1月26日 AFP】イタリアオリンピック委員会(CONI)は25日、同国政府に対して、委員会の独立性が守られていないことを理由に国際オリンピック委員会(IOC)から処分される可能性があると警告した。2日後にスイス・ローザンヌ(Lausanne)で開かれるIOC理事会では、イタリアの問題が議題に上ることになっている。

 CONIの会長でIOCメンバーでもあるジョバンニ・マラゴ(Giovanni Malago)氏はこの日、伊議会の聴聞会に出席し、自国が五輪の資格停止処分を受けることを避けるべく早急に法的措置を講じるように訴え、「27日までに解決策を見いだすことは可能だ。まだ時間はある」と述べた。

 IOCは2019年夏、CONIの運営に政府が干渉するリスクについて警告し、各国オリンピック委員会の独立性は五輪憲章の重要な要素であると強く訴えた。問題の発端は、CONIの人事や特に財政部門の資金を管理する組織が、2018年に政府の直轄になったことにある。この組織は以前CONIが管理を行っていた。

 マラゴ氏は「ビジネスを実行する上で、CONIは政府企業に依存することはできない」と主張している。

 IOCは2019年夏に警告を出して以降、この問題についてイタリア政府に複数回書簡を送っている。IOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は、昨年9月に同国イモーラ(Imola)で開催されたUCIロード世界選手権大会(2020 UCI Road World Championships)の場で懸念を表明していた。

 伊スポーツ省とローザンヌのIOC本部は、AFPの取材に対してコメントを出していない。(c)AFP