【12月2日 Xinhua News】中国科学院南京地質古生物研究所は11月30日、同研究所のカンブリア紀大爆発研究チームがこのほど、山東省(Shandong)濰坊市(Weifang)で約5億年前の特徴的な虫を発見したと発表した。古代の節足動物、三葉虫の一種であるこの虫は、頭部の輪郭がウサギの耳に似ていることから、「耳形范特西虫(Phantaspis auritus)」と名付けられた。

 三葉虫は5億年以上前のカンブリア紀に「海の覇者」として君臨。5億2千万年前に出現し、2億5千万年前に絶滅するまで、地球上に約2億7千万年の間、生息していたことは、生命力の強さを物語っている。

 新たに発見された耳形范特西虫は、体長約4センチで、極めて特徴的な見た目をしている。細長い頭部が全長のほぼ半分を占め、頭の殻の上部が二股に分かれて延び、その間にはっきりとしたくぼみがあるため、頭部の殻の形状がウサギの耳のように見える。

 研究成果はこのほど、国際的古生物学誌「Acta Palaeontologica Polonica」の電子版に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News