【9月28日 Xinhua News】ロシア英字紙モスクワ・タイムズは、同国モスクワで実施されている新型コロナウイルス感染症の中国製ワクチンに対する大規模な臨床試験で、被験者に副作用が出ていないと報じた。

 ロシアは8月、中国のハイテクバイオ製薬企業、康希諾生物と軍事医学研究院のチームが開発を進めるワクチン「Ad5-nCoV」について、第3相試験に入ることを承認した。

 中国の研究チームと協力しているロシア製薬企業、ペトロバックスは21日、「被験者の健康状態は良好で、誰も副作用が出ていない」と発表。今回のワクチン接種には3千人以上の申し込みがあったことも明らかにした。

 治験参加者は、1カ月ほど直接監視下に置かれ、対面検査を4回行ってから、6カ月後に対照試験が実施される。インタファクス通信は、ペトロバックスが11月中にも治験の暫定的な結果が出る見通しを立てていると伝えた。

 ロシアが中国製ワクチンを承認すると、同社では年内は毎月400万回分以上、来年は毎月1千万回分以上のワクチンが生産可能になる。

 中国は現在、同感染症の治療薬とワクチンの開発における国際協力を行っており、8月には康希諾生物がサウジアラビアで約5千人を対象にしたワクチン第3相試験に入る計画を発表している。(c)Xinhua News/AFPBB News