【3月28日 AFP】陸上競技の不正防止機関「アスレチックス・インテグリティ・ユニット(AIU)」は27日、元五輪王者2人を含めたロシアの4選手が、世界反ドーピング機関(WADA)が設置した独立委員会の報告書に記載された証拠に基づき、ドーピング違反によりスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴されたと発表した。

 2008年北京五輪で男子走り高跳びを制したアンドレ・シルノフ(Andrey Silnov)氏と、2012年ロンドン五輪の女子400メートルハードルで優勝したナタリア・アントユク(Natalya Antyukh)氏は、CASの裁定に直面することになった。

 また、女子1500メートルのエレーナ・ソボレワ(Yelena Soboleva)氏と、女子ハンマー投げのオクサナ・コンドラチェワ(Oksana Kondratyeva)氏にも同じ命運が待ち受けている。

 2016年にカナダ人弁護士のリチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏が作成したWADAの報告書では、ロシアで大規模な国家ぐるみのドーピングが行われていたことが暴かれた。

 シルノフは競技実績を積み重ね、2016年にロシア陸上競技連盟(RUSAF)の会長選に立候補した後、同連盟の副会長を務めていた。(c)AFP