【4月3日 CNS】中国北部・黒竜江省(Heilongjiang)の肇東駅(Zhaodong railway station)で1320トンの貨物を積み込んだ列車が3月20日、大連港(Port of Dalian)に向けて出発した。貨物は大連港に到着後、貨物船でデンマーク、ブラジルなどに運ばれる。新型コロナウイルスの流行がピークを越え、通常の海外輸送が復活しつつある。

 中国鉄路ハルビン局集団(Harbin Railway Bureau)と大連集益物流会社が共同運営する国際貨物列車は、今年に入り運行数が500車両を超えた。肇東駅が位置する黒竜江省の綏化(Suihua)地区は中国の主要なトウモロコシ生産地。トウモロコシの加工食品は世界の複数地域に輸出されているが、新型ウイルスの感染が拡大した時期は海外の発注に応じることができず、商品が滞留していた。ハイテク企業経営者の楊光(Yang Guang)氏は「輸出用貨物列車が再開し、これで当社の海外貿易は再び軌道に乗ります」と喜びを語る。

 2月21日に今年最初の輸送用貨物列車が運行して以来、ハルビン局集団は穀物加工食品の輸送を再開した。1万5000トン以上の商品が日本、韓国、デンマーク、ブラジル、ウクライナ、アルゼンチン、ポーランドなど13か国・地域に輸出されるようになり、飼料、コーン油、砂糖、でんぷんなど貨物の種類も増えている。

 ハルビン局集団は鉄道と海上の輸送を一体化した貿易を展開する一方、欧州までの陸路輸送も積極的に進めている。今年に入り、ロシアとの国境・満州里市(Manzhouli)から貨物列車867車両が欧州へと向かった。黒竜江省最大の税関駅・綏芬河駅(Suifenhe Railway Station)を出入りする中国―欧州列車は前年比で21%増加。今後も国際貿易企業の輸出ビジネスをサポートしていく。(c)CNS/JCM/AFPBB News