【1月27日 CNS】中国・広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)百色市(Baise)楽業県(Leye)にある「大石囲天坑群世界地質公園」に、ガラスの展望台「雲海天舟」が建設され、18日に試験営業を開始した。

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 展望台は幅10メートル、長さ80メートルで、そのうち34メートルは空中に突きだしている。この日は雲と霧に囲まれ、展望台はその名の通り、雲の海に浮かぶ天の舟のようだった。

 楽業県は、自然に陥没してできる巨大な垂直の穴「天坑」が集中する地域。20平方キロメートル足らずの山岳地帯に24の天坑が分布する世界最大の天坑群で知られる。その中でも大石囲天坑は代表的なもので、約6500万年前に形成されたとみられる。

 地元企業の広西永恒グループ傘下の観光旅行会社が4200万元(約6億7000万円)をかけて展望台を建設した。海抜約1450メートルに位置する大石囲天坑の西峰の背に沿って造られ、ガラス展望台から直下の天坑を眺めることができ、深さも613メートルもある。訪れる人は世界でもまれな秘境の絶景を眺めることができる。

 展望台は2階建てで、カフェや広い展望台がある。観光客がヘリコプターから天坑を眺めるサービスもある。

 楽業県は政府が指定する貧困県の一つで、貧困解消支援地域になっている。1月8日には楽業県内で初となる高速道路が完成し、観光客が訪れやすくなった。今後は地元住民の生活が潤う観光産業を発展させ、貧困の克服を目指す。(c)CNS/JCM/AFPBB News