【2月22日 CNS】2回目となる「一帯一路」国際合作フォーラム(Belt and Road Forum for International Cooperation)の開催が、今年4月に予定されている。中国商務部の銭克明(Qian Keming)副部長はこのほど開かれた記者会見で、「2018年の一帯一路の経済貿易合作は規模が拡大し、質も向上した。主に5つの面で進展が見られた」と述べた。

■貿易の急速発展

 中国と一帯一路の沿線9か国との間で、電子取引に関する合作文書に調印した。中国と欧州を結ぶ国際コンテナ貨物列車が2018年合計で6363本、輸送貨物は20フィート標準コンテナ換算で54万本に達した。一帯一路沿線各国との貿易額は1兆3000億ドル(約143兆8200億円)で前年比16.3%増加し、国際貿易総額の伸びを上回った。

■国際投資の進展

 政府統計によると、一帯一路沿線各国から中国への投資額は60億8000万ドル(約6726億円)、中国から沿線各国への直接投資額は162億7000万ドル(約1兆8000億円)に達した。また2018年に完成した沿線各国での請負工事の金額は、893億3000万ドル(約9兆8800億円)に上った。

■重要プロジェクトの緻密な進行

 中国モルディブ友好大橋(China-Maldives Friendship Bridge)が開通し、アフリカ初の全面電化工事であるアディスアベバ・ジブチ鉄道(Addisababa Djibouti Railway)も運行を開始した。また、パキスタンのグワーダル(Gwadar)港の港湾設備も完成し、タイと合同で進めるラヨン(Rayong)工業区、エジプトと合同の泰達スエズ(TEDA SUEZ)経済貿易合作区、カンボジアのシアヌークビル(Sihanoukville)港経済特区もそれぞれ順調に発展している。

■自由貿易区のネットワークを急ぎ確立

 銭副部長によると、一帯一路の周辺整備と波及効果のため、世界の高水準の自由貿易区と連携するネットワークを現在、構築中だとしている。

■合同プロジェクトの体制強化

 2国間経済貿易合同委員会の枠組みで、中国はタイとケニアとそれぞれ、専門の貿易促進ワーキングチームを結成し、クウェートとヨルダンとは投資合作チームを設立した。このほか、一帯一路建設に必要な制度的な保障のためで、沿線7か国との間に貿易合作の枠組みを作っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News