【2月23日 CNS】中国・浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)に住む桑穎(Sang Ying)さん(80)は、Eコマース時代に追いつくため、2~3年前からネット通販サイト淘宝(タオバオ、TaoBao)を理解すべく勉強を始めた。今や、近所でも有名な「タオバオの達人」として知られる。

 靴やズボン、セーター、カバンからネックレスまで、全身にタオバオで厳選した商品を身に着け、しかも全部の総価格は1000元(約1万6000円)に満たず、「ファッショニスタ」に早変わりする。街を歩く姿は、80歳の高齢女性には見えない。

 1日でもタオバオをしないと「つらい」という桑さん。自宅で毎日、スマートフォンからアクセスし、衣服や食品、化粧品など自宅にあるほぼすべての商品をネットショップで購入する。インターネットが普及する時代において、時代に遅れずついていくべきだと、桑さんはさまざまな困難を克服しながら学んだ。

 桑さんは、息子にわざわざ自分の携帯電話をスマホに買い替えてもらったほどだ。

 しかし、これまでの道のりは決して順風満帆ではなかった。最初は何もわからず、マンション管理人に電話してはやり方などを聞き、時には直接、管理人室に押しかけ、商品の注文や支払い方法、アフターサービスの進め方など教えてもらっていた。現在は、タオバオや支付宝(アリペイ、Alipay)もすっかり熟知し、カスタマーサービスに電話して価格を確認したり、アフターサービスの進め方を問い合わせたりするなど、すでに「タオバオの達人」だ。

 文芸が趣味という桑さんは、定年後も積極的に地域の活動に参加し、多彩な老後生活を送っている。マンション内には、桑さんが同世代の住人と結成した「モデルチーム」があり、モデルとなる女性が身に着ける衣服や小道具などもすべて桑さんがタオバオで選んでいるという。さらに、仲間にはネットショッピングの経験も共有するそうだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News