【12月2日 AFP】2度にわたって延期されていたリベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2018)決勝第2戦がスペインで開催されることについて、試合に臨むリーベル・プレート(River Plate)とボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)の両チームが難色を示している。

 リーベルのファンがボカのチームバスを襲撃したことをきっかけに、延期となった決勝第2戦は、9日にスペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)の本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で行われることが決まっている。

 ところがこの決定に対し、リーベルは公式ウェブサイトで「開催地変更を拒否する」と発表。アルゼンチンの名門同士の対決がスペインで行われるのは「理解しがたい」ことであり、スタジアムまでの「警備に不備があった」のはクラブの責任ではないと主張した。

「現在、20か国・地域(G20)首脳会議が開催されているこの国で、普段通りスーペルクラシコが開催できないというのは理解しがたい」「大会の価値を損ねる決定であり、チケットを購入したファンへの侮辱や不当な扱いであると考える」

 ボカもリーベルより先に、南米サッカー連盟(CONMEBOL)、さらにはスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ開催への異議を申し立てると発表した。

 一方、G20の記者会見に出席した国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は、リベルタ決勝について、みんなが楽しみにしていた「パーティーが愚か者のせいで台無しになった」と話した。

「先週の土曜(先月24日)も、私はここにいた」「誰にとっても悲しい瞬間だった。これはサッカーの試合だ。戦争ではないし、戦闘ですらない」「原因をつくった者たちを突きとめ、サッカー界から追い出さなくてはならない」「二度と起こってほしくない。こういう話はこれで最後にして、新たなページをめくらなければならない」

 一方で会長は、決勝の会場を決めるのはCONMEBOLだと考えており、「事情を良く知っている彼らが決断を下さなくてはならない」「決勝は必ず開催しないといけない。サッカーを止めることは誰にもできない」とコメントした。(c)AFP