■「地雷エリアの働き者」

 掃雷四隊の班長は、「爆発物除去の作業を行う際には、すべての隊員の中で、杜さんは最も多くの機器を持つ隊員だった。ツールボックスを持つのは杜さん1人だけだった」という。

 好き嫌いなく、辛い仕事も喜んで引き受ける杜さん。掃雷四隊の隊員は、杜さんに「雷場小モーター(訳:地雷エリアの働き者)」というあだ名をつけた。

 事故後、掃雷四隊は杜さんを担架で山麓まで降ろした。部隊に残された画像を見ると、救急車まで運ぶ途中、兵士たちは後に続き、絶えず「頑張れ!頑張れ!」と励ましの声をかけていた。

■妻は懇願 「誰か良い眼科医を知りませんか?」

 事故発生後、杜さんは車で約1時間の猛ドウ郷の衛生院に運ばれ手当てを受けた後、さらに2時間車で移動した麻栗坡県の人民医院に移送された。翌12日午前4時、妻の王静(Wang Jing)さん(25)ら家族が雲南省開遠市に到着した時、杜さんは解放軍第926医院に転送されたところだった。

「あなた、みんな来たわよ。気持ちをしっかりと持ってね、みんな待ってるから」と王さんがベッド上の杜さんに言うと、大きな響くような声で「OK」と答えたという。

 2人は恋愛結婚してまだ1年、子どもはまだいない。

 王さんにとって、夫の駐屯地の近くに来るのは3回目だ。普段は、夫婦は遠く離れた場所で別々に暮らしており、毎晩、ネット画像で無事を伝え合ってきた。2人の間で一番多く交わされる話題は、連続勤務8年となった夫が今年、3級士官へと昇進することだった。

 一見冷静を保っているように見える王さんは、夫が事故後に担架で運ばれる画像を見て、声を上げて激しく泣きだした。

「誰か良い眼科医を知りませんか? もしまだ可能性があるなら」とまた涙をぬぐい、「この人はこの仕事(爆発物除去)を愛しすぎていたのね」と言った。(c)東方新報/AFPBB News