【10月23日 AFP】先コロンブス期のものとしては、南北アメリカ大陸で最大となるペルーの遺跡でこのほど、800年前の木像20体が発見された。ペルーのパトリシア・バルブエナ(Patricia Balbuena)文化相と研究者らが22日、明らかにした。

 木像が見つかったのは、チムー(Chimu)文化のチャンチャン(Chan Chan)遺跡。チムーは、インカに征服されるまで同地で栄えていた王国。木像の状態は、1体を除いてすべて良好だったという。

 ペルー北部のトルヒーヨ(Trujillo)近郊に位置するチャンチャン遺跡には、6平方キロの土地に10のシウダデラ(壁に囲まれた宮殿)があり、これを取り囲む形で約20平方キロにわたって都が広がっている。

 木像の高さはそれぞれ70センチほど。約1000年前の建造物内部に設けられた儀式用回廊のくぼみにすっぽりと収まる形で、一列に並べられていた。回廊は高さのある泥製レリーフ(浮き彫り細工)によって装飾されていた。

 チャンチャンは、1986年に国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産にも登録されている。(c)AFP/Roberto CORTIJO