【10月9日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)の主催者は9日、通算7度の大会制覇を誇るセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が、出産を経て2年ぶりとなる大会に出場することが決まったと発表した。

 四大大会(グランドスラム)通算23勝を誇り、マーガレット・コート(Margaret Court)氏の最多記録に並ぶまであと1勝に迫っているセレーナは、出産のため全豪に出場したのは優勝した2017年大会が最後となっている。

 大会ディレクターを務めるクレイグ・タイリー(Craig Tiley)氏は同日、来年のメルボルンでは男子と女子のトップ100が勢ぞろいすることが期待されるとして、「1月の全豪オープンにセレーナ・ウィリアムスが復帰することを喜んでお伝えする」と述べた。

「ここメルボルンにおいて、われわれのチャンピオンであるセレーナの姿を最後に見たのは、彼女がダフネ・アクハースト・メモリアル・カップ(Daphne Akhurst Memorial Cup)を掲げた2017年だ。もちろんその当時は、彼女がアレクシス・オリンピア(Alexis Olympia)ちゃんを身ごもってすでに8週目に入っていたことは知らなかった」

 また、メルボルンパーク(Melbourne Park)で通算2勝を記録しているビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)も、昨年は子どもの父親との親権争いで欠場を余儀なくされたが、来年1月の全豪に戻ってくることが決まっている。

 一方、男子では通算6度の大会制覇を誇るノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)とロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が、2019年大会でも優勝候補の一角とされている。フェデラーは、今年1月の全豪でグランドスラム通算20勝を記録した。

 タイリー氏はまた、全豪決勝では5戦全敗を喫し、今季はけがで欠場したアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が復帰することも期待しており、「彼の素晴らしい意欲や試合への闘志をみる限り、彼の存在を甘く見るのは愚かなことだ」と述べた。

 来年1月14日から27日まで行われる全豪では、賞金総額が2018年の5500万豪ドル(約44億円)から6050万豪ドル(約48億円)に引き上げられ、男女平等に分配されることになっている。2018年大会のシングルスを制したフェデラーとキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)は、それぞれ400万豪ドル(約3億2000万円)の小切手を手にした。

 ロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)をはじめとした会場で行われる2019年大会では、25秒以内にサーブのモーションに入るなど試合のスピードアップを図るためのショットクロックが導入されることになっている。システムが改革されたショットクロックは、グランドスラムとしては今年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)で初めて採用された。(c)AFP