反対の声もある。図書館というものは公共の場所であり、子どもも入場する権利がある。快適な環境を欲しいからといって、公共の資源を享受する権利を剥奪して、読書に対する子どもの興味を圧し殺してはいけない、という。

 北京外から来たという張さんという女性は、12歳の息子を国家図書館に連れて見学をしようとしたのだが、13歳に満たないという理由で入館を許されなかったという。

「息子は自己管理能力はすでにあるので、入館を禁止すべきではない」と張さん。「図書館の管理はもっと柔軟であるべきです。今の子どもは家庭でも学校でも、礼儀と秩序を守るよう教育されており、図書館内で静かにしなければならないことはよく分かっているのです」

■関連法は「図書館は児童閲覧室を設置し専任者を配備」求める

 図書館で騒ぐ可能性のある「熊孩子」を図書館に入場させるかどうかのインターネット上での議論について、暨南大学(Jinan University)公共管理学院の胡剛(Hu Gang)教授は、「図書館は子どもが読書習慣を養い知識を身に着ける場所。公共の場所として、子どもに入場する権利があることは疑いの余地はない」とする。

 今年1月1日に施行された「公共図書館法」第34条には「政府が設立した公共の図書館は少年児童閲覧エリアを設置し、少年児童の特徴に基づき、相応の専門人員を配置し、少年児童に合った読書指導と社会教育活動を行い、学校が行う課外活動を支持しなければならない。条件のある地区については、単独で少年児童図書館を単独で設立しても良い」としている。

 国家図書館は子どもの読書に対応するため、10年に「少年児童館」を設置。現在、未成年者の入館者数は、1日あたりのべ400人に上る。保護者は、子どもが大声で騒いだり喧嘩をしたりしないよう管理監督をし、静かな環境を維持することを求められている。(c)CNS/JCM/AFPBB News