【7月30日 東方新報】中国の自動車業界ではこの1年、国の政策や市場の変化に応じるため、合弁会社の設立や提携が、さまざまなブランドや関連企業の間で結ばれた。特に、新エネルギーと動力電池がその焦点となっている。

 長安汽車(Changan Automobile)と比亜迪汽車(BYD)が今年4月、新エネルギー分野での提携を発表した。6月には北京汽車新能源(BAIC BJEV)とカナダの自動車部品メーカーのマグナ・インターナショナル(Magna International)が電動自動車の研究開発と製造を行う合資会社を設立した。

 北京汽車集団(BAIC Group)はそのわずか10日後、全国の新エネルギー市場開拓を展開するため、華晨汽車集団(Brilliance Auto)と業務提携した。7月にはBMWが長城汽車(Great Wall Motor)と合資会社である「光束汽車」の設立に合意した。また、フォルクスワーゲン(Volkswagen)は、中国の安徽江淮汽車集団(JAC)とスペインのセアト(SEAT)と共同で研究開発センターを設立した。

 新エネルギー自動車産業の発展に伴い、動力電池企業の動きも頻繁になってきている。動力電池販売数が世界トップの寧徳時代新能源科技(CATL)は7月、広州汽車集団(GAC Group)と共同出資で、「時代広汽動力電池」と「広汽時代動力電池システム」の2社を広州(Guangzhou)に設立することで合意した。

 寧徳時代は昨年、上海汽車集団(SAIC Motor)との合資会社、「時代上汽」と「上汽時代」の2社を設立している。また、今年4月には東風汽車(Dongfeng Motor)傘下の東風電動車と合資会社「東風時代」を設立している。

 寧徳時代はこのほかに、北京汽車新能源や吉利汽車(Geely Automobile)、長安汽車などへ電池を提供しており、フォルクスワーゲンやジャガー・ランドローバー(Jaguar Land Rover)とも提携している。動力電池企業でもあり自動車企業でもある比亜迪も、今年7月に長安汽車と新エネルギー動力電池の生産や販売を行う合資会社の設立に合意している。(c)東方新報/AFPBB News