【7月29日 AFP】テニスのシティ・オープン(Citi Open 2018)、男子シングルスに出場予定のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は、サッカー元イングランド代表のウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)とラリーを打つなど順調に練習を積んでいるが、同時に約17か月ぶりのハードコート復帰に向けて不安も残ると認めている。

 31歳のマレーは、1月に手術を受けた臀部(でんぶ)のけがで長期離脱し、現在の世界ランキングは838位。ランク77位のマッケンジー・マクドナルド(MacKenzie McDonald、米国)と対戦するシティ・オープン1回戦は、初戦敗退に終わった2017年のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2017)以来のハードコートとなる。

 マレーは「長い時間がかかった。臀部以外にも、体の反応を見なくてはならない。練習の感触は良い。やるたびに良くなっている」と話し、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)に向け、この1年ほどは芝でわずか3試合しかプレーできていないことで鈍った実戦感覚を取り戻したいと続けた。

「今必要なのはそこだ。僕はもう長い間ハードコートでプレーしていない。不安はかなりある。最初の何試合かを終えれば、いけるという感覚が得られるはずだ」

「試合体力を取り戻すには長い時間がかかる。試合のコートへ戻り、1週間に2試合、3試合、4試合、5試合とこなせるかを確認しなくてはならない。練習ではかなりうまくいっている」

 マレーは5セットマッチを戦うのはまだ早すぎると話し、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)を欠場すると、ウィンブルドン開幕ごろからハードコートでの練習を始め、今週の試合に備えてきた。28日には、米メジャーリーグサッカー(MLS)のD.C.ユナイテッド(D.C. United)に加入したルーニーと何本かラリーを打つ場面もあった。

 今後は2週間後のウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2018)に主催者推薦で出場し、8月27日から始まる全米オープンに向けて仕上げていく。しかしマレーは、今季の最大の目標はできる限り多く試合に出場し、万全の準備を整えて来季を迎えることだと話している。

「年末まで健康に過ごしたい。それができれば、試合の勝利数も増えてランキングも上がるはずだ。健康と調子を保つことができれば、強い選手との対戦機会も増えて、さらにフィットネスが挙がっていくだろう。そうやって、2019年シーズンのスタートを良い形で迎えたい」

 マレーはシティ・オープンの1回戦を勝ち上がれば、ウィンブルドンの前哨戦でも敗れている第4シードの同胞カイル・エドモンド(Kyle Edmund)との対戦が待っている。(c)AFP/Jim SLATER