【7月21日 AFP】男子ゴルフの米国ツアーメジャー第3戦、第147回全英オープン(The 147th Open Championship)は20日、英カーヌスティ(Carnoustie)のカーヌスティ・ゴルフリンクス(Carnoustie Golf Links)で2日目が行われ、ケヴィン・キスナー(Kevin Kisner)とザック・ジョンソン(Zach Johnson)の米国勢が通算6アンダーで首位に並び、英国のトミー・フリートウッド(Tommy Fleetwood)ら3人が通算5アンダーの3位タイで追走している。

 キスナーとジョンソンは、他の米国勢とともにクラレットジャグ(Claret Jug)獲得を目指してトップに立ったものの、この日のプレーは対照的なものとなった。英セントアンドルーズ(St Andrews)で行われた2015年大会の覇者で、マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament)の優勝経験も持つ42歳のジョンソンは、降雨などの悪天候に見舞われた午前中のプレーで、初日の「69」に続いて2日目も「67」を記録してスコアを伸ばした。

 ジョンソンは1番でボギーをたたいたものの、その後は5バーディーで挽回してスコアを維持し、母国以外のメジャー大会で再び存在感を誇示すると、「風や雨の中でプレーすることが大好きだとか言うつもりはないよ。だって、そうじゃないからね。だけど、ご存じの通りプレーはできる」とコメント。全英オープンでは昨年まで11年連続で予選を突破している。

 一方、ジョンソンとは違ってメジャー大会での優勝経験がなく、昨年の第99回全米プロゴルフ選手権(2017 PGA Championship)では首位で最終日に突入しながら7位タイに終わったキスナーは、雨がやんで太陽が顔を見せた午後のラウンドで、初日に見せた圧巻の「66」から「70」とスコアを落としたが、最終18番を前にして通算8アンダーとしており、より良いスコアも狙えた。

 キスナーは最終ホールでグリーンへのアプローチショットが「バリー・バーン(Barry Burn)」と呼ばれるクリークにつかまり、ドロップすることを余儀なくされた後、2パットを要して通算6アンダーに後退。ここは1999年大会の最終日で、フランスのジャン・バンデベルデ(Jean van de Velde)が優勝目前で失速した魔のクリークとして知られている。

 キスナーは「8番アイアンでバーンにつかまるとは思っていなかったけれど、思っていたようにはいかなかった」と振り返りながらも、タイトル獲得に向けては依然として自信を持ち続けており、「パットに関しては、終始最高の手応えがあった。パットには満足しているし、週末に向けて現在の位置も申し分ない」と話した。

 フリートウッドは6バーディー、ノーボギーの「65」で通算5アンダーにスコアを伸ばし、パット・ペレス(Pat Perez)とザンダー・シャウフェレ(Xander Schauffele)の米国勢と並ぶ3位タイに浮上。2014年大会覇者のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)も、午前8時直前のスタートで2日連続の「69」を記録する好調ぶりで、トニー・フィナウ(Tony Finau、米国)をはじめ、昨年大会2位のマット・クーチャー(Matt Kuchar、米国)、そしてエリック・ファン・ローエン(Erik van Rooyen)とザンダー・ロンバード(Zander Lombard)の南アフリカ勢と並ぶ6位タイにつけている。

 今大会では米国勢が好調で、前回覇者のジョーダン・スピース(Jordan Spieth)、リッキー・ファウラー(Rickie Fowler)、ケビン・チャッペル(Kevin Chappell)ら有力選手が通算3アンダーで11位タイに続いており、同国勢によるメジャーでの6大会連続優勝は見通しが明るい。しかしながら、メジャータイトルから10年遠ざかっているタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)は、2日連続の「71」でどうにか予選を突破したものの、優勝の可能性は低くなっている。

 対照的に世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)は、通算6オーバーに沈みカットラインを逃した。さらに、同2位のジャスティン・トーマス(Justin Thomas、米国)も、3連続ボギーをたたくなど「77」と振るわず、通算4オーバーで大会から姿を消した。(c)AFP