【7月7日 AFP】男子テニス界でしばしば物議を醸しているニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)が、元ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)女王のマリオン・バルトリ(Marion Bartoli)氏から「哀れだ」とレッテルを貼られ、その才能を無駄にしていると批判されたことに対して猛反発した。同選手はこれまでの短いキャリアにおいて、コート内外で子どもじみた態度を示してトラブルを起こしている。

 2013年大会の女子シングルスで優勝したバルトリ氏は、キリオスとフランスのガエル・モンフィス(Gael Monfils)について、その悪い態度が高い才能を台無しにしていると指摘。痛烈な批判の中で、キリオスの労働倫理が「四大大会(グランドスラム)で優勝するには不十分」とすると、23歳の同選手に加えてモンフィスが競技に専念できていない姿は「哀れ」だという認識を示した。

 フランス出身のバルトリ氏は、「彼らは成長できていない。大人になりきれず、自分の人生に責任を持てないでいる。ニックがいつか落ち着いた人間になることを心から願っている。彼に何が必要なのか分からないけれど、このままあのような振る舞いを続けていたら、彼は自分の人生を無駄にしてしまう」と述べた。

 7日に錦織圭(Kei Nishikori)との3回戦に臨むことになっているキリオスは、バルトリ氏の一撃に怒りを募らせ、インスタグラム(Instagram)に「きのうマリオン・バルトリ氏が、ガエル・モンフィスと俺について何か偉そうなことを話していた。『哀れだ』『子どもじみている』『大人になりきれていない』『人生を無駄にしている』とかね。何様のつもりで俺たちのことを批判するんだ?」と投稿した。

「何様のつもりで俺たちに指図している?俺たちのことなんて何も知らないくせに。少しばかり自分が成功したからって、他人にとって何がベストなのか勝手に推測するのはやめてくれ。分かってるよ、影響力のある立場でいたいんだろうが、先に言っておいてやろう。俺たちはあんたの言うことなんてどうでもいい」

 一方、6日の3回戦で第11シードのサム・クエリー(Sam Querrey、米国)を破り4回戦に進出したモンフィスも、センターコートの試合を終えた後、バルトリ氏のコメントについて聞かれると、「知らない相手のことを批判するのは簡単だ。だから、私は気にもしていない」と同氏に対して軽蔑的な態度をあらわにした。(c)AFP