【7月6日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)は5日、男子シングルス2回戦が行われ、大会第15シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は6-3、6-4、7-5でロビン・ハーセ(Robin Haase、オランダ)を下し、3回戦に駒を進めた。しかし、試合中にはいつもの短気を起こして審判からルール説明を受けるという奇妙な場面があった。

 現在23歳のキリオスは、線審からフットフォールトをコールされた際に、「なんだって? 打った後にか? そんなことあり得るのか?」と言い返し、試合中に悪態をついたとして反則を取られた。

 その後、主審のジェームズ・ケタボング(James Keothavong)氏から、「それが彼の仕事だ。君が打つ前にコールすることはできないよ」と言い返されると、何度か軽くやり取りを交わしてキリオスが薄ら笑いを浮かべ、3番コートの観客からも笑いが起きた。さらにセット間には、同氏が椅子から下りてきてキリオスが見ている中でフットフォールトに関する説明を行っていた。

 こうしたハプニングはあったものの、キリオスは試合後にフットフォールトに関しては何も引きずっておらず、「足がラインをまたいでいたと言われた。あれはフットフォールトだ。つまり、少し(コート中央の)Tの部分に近づきすぎていたんだ」とコメントした。

 ところが、キリオスは記者会見では報道陣に対して寛容な態度は取らず、違反に関する質問で怒りをあらわにしていたと指摘されると、「ちっとも怒ってなんかいない」と不機嫌に答え、これまで何度となく見せてきた沸騰しやすい性格を露呈した。

 さらに同じ記者からの質問で、怒っていないならなぜ審判にそう言わなかったのか問われると、世界18位の同選手は「何か気になることがあるときは、誰かに聞くことが当たり前だからだ。それで怒ったりはしないだろ。良い質問だ」と回答した。

 しかし、3回戦では元全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)ファイナリストの錦織圭(Kei Nishikori)との厳しい試合が待ち受けており、短気な性格を制御する必要があることを自覚しているキリオスは、「バランスを保つことが難しいときもある。エネルギーがみなぎって冷静にいられるときは、最高のテニスができていると思う」と話した。(c)AFP