【7月10日 Xinhua News】米中人工知能(AI)技術サミットフォーラムが6月29日米カリフォルニア州シリコンバレーで開催された。両国の関係企業の代表がAI技術の直面する挑戦(試練)と今後の展望をめぐって研究討論を行った。

 今回のフォーラムはパートナーシップ・オン・AI、中国人工知能産業発展連盟などが共催したもの。参加者は次のように確認した。AIの幅広い応用により、企業はカスタマーサービス、販売、マーケティング、フロー管理、データセキュリティー、プライバシー保護などの面で一様に新たなチャンスと挑戦に直面している。AIの実用化を迅速に推し進め、スマート化と互換性をさらに向上させると同時に、各国がともに協力して科学産業政策を策定し、アプリケーションスタンダードを規範化し、法律・法規を整備することによって、AIが安全、道徳などの面でもたらすかもしれない潜在リスクを回避すべきである。

 米アップル社の共同創設者スティーブ・ウォズニアック氏はフォーラムで新華社記者のインタビューに応じた際、コミュニケーション、交流、共有は度量の小さい競争に勝ると強調した。そして、米中双方が長所をもって短所を補い、ますます多くの共同出資企業及び双方向投資が現れることを希望すると表明した。

 今回のフォーラムでは、さらに業種別フォーラムも設けられ、AIをいかにして人類に役立たせるか、スマート交通、ロボットや無人航空機「ドローン」及びAIの医療、金融、法律などの分野での実用化をめぐって深い討議が繰り広げられた。

 参加者は、機械学習アルゴリズムが絶えず最適化されるのに伴い、AIはすでに金融及び法律サービスなどの社会領域に進出し始めたが、その「アルゴリズム・ブラックボックス」が金融の安定の維持、法律の公正にもたらす悪影響もまた解決の待たれる問題なのだ、との見方を示した。

 さらに、中米によるインテリジェント運転及び新エネルギー自動車産業協力の推進、無人運転データの共有などの分野についても提案を行った。医療分野では、AI技術の力を借りて、よりパーソナライズされた医療システムを打ち立て、高齢化及び医療資源不足などの社会問題に対応する新たな解決プランを提供することができるとした。

 パートナーシップ・オン・AIのヘレン・リャン共同議長は、今回のフォーラムはグローバルAI発展戦略の策定を促す役割を果たすだろうと表明した。(c)Xinhua News/AFPBB News