【6月17日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)は16日、グループCの試合が行われ、ユセフ・ポールセン(Yussuf Poulsen)が決勝点を挙げたデンマークは、36年ぶりの本大会出場を果たしたペルーに1-0で勝利した。

 前半にポールセンはビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の判定でPKを取られたが、ペルーはこのPKをクリスティアン・クエバ(Christian Cueva)がクロスバーの上に大きく外して先制のチャンスを逃した。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部のRBライプツィヒ(RB Leipzig)に所属するポールセンは、後半14分に決定力の高さを見せつけてゴールネット揺らし、約4万人を超える観客が詰め掛けたスタジアムで圧倒的な存在感を示したペルーのファンを意気消沈させた。この結果デンマークは無敗記録を16試合に伸ばし、ペルーの同記録は15でストップした。

 禁止薬物の出場停止が保留となりW杯出場がかなったペルーのベテラン、パオロ・ゲレーロ(Paolo Guerrero)は後半17分から途中出場したが、奮闘むなしくチームに勝ち点をもたらすことはできなかった。

 ペルー政府は約2万5000人のファンが母国の久々の晴れ舞台を見にロシアに渡航すると推定しており、サランスク(Saransk)の街はペルーのユニホームであふれた。

 ペルーファンの歓声でピッチ上では声が聞こえにくくなり、デンマークがボールを保持している時や攻撃に転じたシーンではブーイングも聞かれた。その後押しを受けて、ペルーは開始から25分間試合を支配した。

 序盤の嵐を乗り切ったデンマークは反撃に転じたが、前半36分にけがでウィリアム・クヴィスト(William Kvist)が担架で運ばれたため、アヤックス(Ajax)に所属するラッセ・シェネ(Lasse Schone)の投入を余儀なくされた。

 前半45分にポールセンがクエバを倒すと、バカリ・ガサマ(Bakary Gassama)主審は映像を確認した結果PKを指示。VARでPKが与えられたのは、同日早い時間に行われたフランス対オーストラリアに続いてこの日2度目となった。同グループのこの試合では、VARで得たPKをものにしたフランスが2-1で勝利ししている。

 クエバはこのPKを自らセットしたが、シュートはクロスバーを大きく超えて絶好のチャンスを逃した。

 ペルーのアンドレ・カリージョ(Andre Carrillo)が決定機を逃した直後にデンマークの決勝点は生まれた。後半14分にデンマークは前線に素早くボールをつなぐと、ポールセンは相手GKペドロ・ガジェセ(Pedro Gallese)との1対1からネットを揺らした。(c)AFP/Ryland JAMES