【4月28日 AFP】カナダの最大都市トロントで起きた、レンタカーのワゴン車が歩行者らに突っ込み10人が死亡した事件で、犠牲者10人のうち8人が女性だったことが27日、分かった。警察が同日、発表した。アレク・ミナシアン(Alek Minassian)容疑者(25)は女性に対して恨みを持っていたとみられている。

 殺人捜査課のブライアン・ボット(Bryan Bott)氏は記者会見で、息子を訪問中だったヨルダン人男性と韓国人学生を含む、22歳から94歳までの10人が犠牲になったことを明らかにした。また負傷者の数が16人に上ったことを確認し、この数字を反映してさらに殺人未遂2件の罪が重ねられると述べた。

 ミナシアン容疑者は23日に事件現場の近くで拘束された。同容疑者は計画的殺人10件の罪および殺人未遂の罪で訴追されている。

 ミナシアン容疑者は事件直前、フェイスブック(Facebook)に、2014年にカリフォルニア州で6人を殺害し自殺したエリオット・ロジャー(Elliot Rodger)容疑者(22)を称賛する内容の投稿をしていた。同容疑者は、自分が童貞であり、自分を拒絶する女性たちへの不満を公言していた。

 また同容疑者がこの投稿で「インセルの反乱」に言及していた。この「インセル」とは、「非自発的独身者(involuntary celibate)」の略称で、性的欲求不満の男性らが女性への不満をぶちまけるネット上のグループに関連して使われていることが多い。(c)AFP