【3月1日 CNS】中国の小売り大手の歩歩高(Better Life Group)は、テンセント(Tencent)と京東(JD.com)から出資を受け、株式をそれぞれテンセントに6%、京東に5%譲渡した。

 歩歩高は湖南省(Hunan)、江西省(Jiangxi)、四川省(Sichuan)など中国各地に250店舗のスーパーマーケットと、百貨店を54店舗展開。特に、湖南省と広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)の小売業界をリードしている企業だ。

 歩歩高の1株あたりの価値は19.01元。株式の譲渡が完了すると、テンセント傘下の林芝騰訊科技が6%に相当する5183万株、京東は5%に相当する4320万株を取得することになる。

 契約に基づき、3社は「スマート小売」の新たなバリューチェーンや画像認識、人工知能などの最先端技術のアプリケーションを共同で模索していく。

 中国のIT大手各社間の「主戦場」は、オフラインに移っている。テンセントは中国スーパーマーケット大手の永輝超市(Yonghui Superstores)、仏の小売り大手カルフール(Carrefour)、不動産大手の大連万達集団(Wanda Group)などを含むインターネット以外の事業に投資をしている。

 アリババ(Alibaba)もまた、百貨店チェーンの銀泰商業(Intime Retail)、三江購物(SanJiang)など、多くの実店舗型の小売業に出資をしている。2月11日には、中国で家具などを手掛ける居然之家(Easyhome)に54億元(約908億円)を出資し、インテリア業界にも参入した。(c)CNS/JCM/AFPBB News