【1月10日 東方新報】中国鉄路(China RailwayCR)は、インターネットで切符を購入する際に、文字認証が必要な割合を15%以下に抑えたと発表した。中国の旧正月である春節期間に乗車する切符が対象。インターネットでの文字認証はダフ屋行為防止のために導入されていたが判別しにくく、特に春節の時期に公平な切符購入ができないなどと不評だった。実名認証や顔認証など、ほかの方法を取り入れることでセキュリティを強化するという。

 中国のウェブブラウザ「360閲覧器」は2015年、中国鉄路の文字認証が一度で正解する確率がたったの8%だったと指摘。これに対し中国鉄路は、ダフ屋が使用する悪意ある切符購入のアプリ対策のために難易度を上げていると説明したが、その後調整され、解像度が低い文字や極端に判別しにくい文字がシステムから削除された。

「360閲覧器」が今年1月4日に発表した報告によると、購入者が集中しない路線の切符は文字認証なしで購入できるという。今年の文字認証は、瞬時にアクセス数が増えることでシステムにかかる負荷を軽減するための手段として導入される。インターネット上の切符購入が集中する時間帯や、購入者が多い路線の切符購入時にランダムで表示される。

 今年の春節に移動する旅行客は、30億人を超えると予想されるが、ビッグデータの分析によると混雑は緩和される見通し。列車が3819本増発されるほか、高速鉄道と都市間鉄道などの快速列車が全体の6割となることによる輸送力の向上と、今年の春節が比較的遅めで学生の冬休みと重ならないこと、交通手段が多様化していることなどが要因だ。(c)東方新報/AFPBB News