■混沌とする業界 急務な改善が必要

 愛好家の李さんは、「私はペットを自分の子どものように育てています。ただ、病気になった時の治療費は、人間よりもずっと高額です」と不満げだ。治療費として病院から請求される金額は不透明で、価格もしばしば変動する。市販の薬やペットフードなどの商標ラベルの表示も不鮮明だという。獣医資格免許や動物病院の営業許可証を偽造するケースも多い。ペット向けの医療サービスは品質保証が全くなく、医療トラブルに関連する法律なども定まっていない。

「急速な発展に応じて生ずる、経営規範の欠如や専門家不足、混乱した監督・管理などの問題を早急に解決しなければならない」と、業界関係者は指摘する。

「毎年、大小問わず数えきれないほどのペットショップが開店するが、生き残る店舗はごくわずか」。重慶のあるペットショップのオーナーは言う。「全国的に見ても、8割以上の店の経営は痛ましい状況だ。そこへ一部の企業が盲目的に参入し、業界基準などを考慮せずにやみくもに競争を激化させ、業界の健康的な発展に悪影響をおよぼしている」。

 愛好家や専門家らは、「獣医師やトリマー師などの育成など、ペット産業を規制する法律を早く整備してほしい。そうすることでペット市場は本当の意味で、人々の生活により多くの幸福を与えてくれるはずだ」と呼びかけている。(c)東方新報/AFPBB News