【10月26日 AFP】フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)やカタールのスポーツメディアグループbeINのトップを務めるナセル・アル・ケライフィ(Nasser Al-Khelaifi)会長は25日、サッカーW杯(World Cups)をめぐる汚職事件を捜査しているスイス検察から長時間に及ぶ取り調べを受けた後、「何も隠すことはない」と主張した。

 中東湾岸に位置するカタールの王室と深い関係があるアル・ケライフィ会長は、W杯の放映権販売をめぐり、国際サッカー連盟(FIFA)の前事務局長で不正疑惑の渦中にいるジェローム・バルク(Jerome Valcke)氏への贈賄容疑で捜査されている。

 スイスの首都ベルン(Bern)にある連邦検察庁に同日午前9時30分(日本時間同日午後4時30分)に到着したアル・ケライフィ会長は、弁護団とともに20人以上の報道陣が待ち受ける正面玄関避け建物内に入った。

 8時間近く続いた取り調べを終えて姿を現したアル・ケライフィ会長は、報道陣に対して無実を主張し、「何も隠すことはない。スイスに呼ばれて自分自身で釈明した。再び検察から要請されれば、それに応じる用意はある。来るときも去るときも、私はリラックスしていた」と述べた。

 現在43歳のアル・ケライフィ会長は、FIFA前会長のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)氏の右腕だったバルク氏とともに、2026年と2030年のW杯の放映権販売に関連した収賄、詐欺、不正管理、そして文書偽造などに関与した容疑で、今年3月から捜査対象となっている。

 今月12日にフランスをはじめ、ギリシャ、イタリア、スペインの各当局が家宅捜索を含めて協力していることを明らかにしたスイス検察は、一連の疑惑について「非常に複雑な事件」で「膨大な情報」が精査されることになると述べた。

 同検察は、近いうちに再びアル・ケライフィ会長に聴取を行う計画はないとする一方で、今後取り調べを行う可能性については残している。捜査が終了した際には、検察として起訴を断念するか裁判に持ち込むか決断を迫られることになるものの、そのプロセスには数年を要するとみられる。(c)AFP/Ben Simon