【10月14日 AFP】サッカーW杯(World Cup)の放映権汚職スキャンダルに絡んで、13日にイタリア当局が「汚職の手段」に利用されたサルデーニャ島(Sardinia)の別荘を差し押さえ、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のナセル・アル・ケライフィ(Nasser Al-Khelaifi)会長が新たな告発に直面している。

 イタリア当局は、捜索に入ったポルトチェルボ(Porto Cervo)にある高級別荘を、ケライフィ氏が国際サッカー連盟(FIFA)の前事務局長ジェローム・バルク(Jerome Valcke)氏が自由に利用できるようあてがったとしている。

 ケライフィ会長と、FIFAを長年率いてきたジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)前会長の右腕だったバルク氏は、W杯の放映権販売に関する汚職容疑でスイス検察の捜査を受けている。

 ケライフィ会長の側近は、今後のW杯での中東と北アフリカのW杯放映権の入札で「競合する相手がいない」のに、ケライフィ氏が買収を行う理由がないとしている。

 ケライフィ会長は、カタール首長の王族にも近く、同国のスポーツメディアグループbeINのトップを務めている。beINはフランスやトルコ、オーストラリアなどで放映を行っている。

 一方で、バルク氏の弁護士はAFPに対して不正を否定し、同氏が契約した上で別荘の賃貸料を支払っていたと明かしている。(c)AFP