【10月3日 AFP】ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)が一斉に隣国バングラデシュに避難している問題で、バングラデシュ警察は、船でバングラデシュに渡るロヒンギャに法外な渡し賃を支払わせていた一味を摘発し、拘束されていたロヒンギャ20人を救出した。当局者が3日、明らかにした。

 バングラデシュ緊急行動大隊(RAB)のルフル・アミン(Ruhul Amin)少佐によると、RABはミャンマーとの国境に面したコックスバザール(Cox's Bazar)近くの村で2日夜に強制捜査を実施。前日から拘束されていたロヒンギャの女性7人、男性5人、子ども8人を救出したという。

 ミャンマー側のマウンドー(Maungdaw)からバングラデシュ側の主な船着き場となっているシャーポリルウイップ(Shah Porir Dwip)まで、通常の渡し賃は500円程度。

 しかしアミン氏の話では、摘発された一味は約2時間の渡りに1人当たり2万タカ(約3万円)を要求していた。RABは不当利得の容疑で3人を逮捕したという。

 警察は、ロヒンギャの一斉避難が始まって以来、ナフ(Naf)川を渡るロヒンギャに船の所有者や船頭、漁師らが法外な渡し賃を要求するようになったとしており、アミン氏はこのぼったくりが常態化していると話している。

 バングラデシュ当局は不正集団を取り締まるため移動裁判所を設置。既に約200人に有罪判決を下し、最高で禁錮6月を科している。

 またRABも沿岸の村々で実施した摘発でこれまでにあっせん業者20人を逮捕し、約2000人のロヒンギャを救出。1回の摘発で、6つの家屋に押し込まれていた1000人を解放したこともあるという。

 バングラデシュ側に逃れた人々によると、船頭らはなけなしの金をすべて巻き上げた上、金の装飾品といった貴重品も渡すよう要求し、断ると船から突き落とすと脅されたという。

 不当につり上げられた渡し賃を支払うまで、船頭やあっせん業者らがロヒンギャを何時間も拘束しているという報道もある。

 またバングラデシュに設置された難民キャンプで暮らすロヒンギャの中にも、渡し賃をめぐる不当利得行為に関与した者がいるとみられている。(c)AFP