【10月2日 AFP】競馬の凱旋門賞(96th Prix de l'Arc de Triomphe、芝2400メートル)は1日、仏パリ(Paris)近郊のシャンティイ競馬場(Hippodrome de Chantilly)で行われ、絶対的な本命馬エネイブル(Enable)が圧勝でレースを制し、フランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手は史上最多5回目の優勝を果たした。

 ジョン・ゴスデン(John Gosden)調教師が調教する3歳牝馬は、序盤から積極的に前へ出て絶好の位置につけると、最後の直線で一気に抜け出し、2着のクロスオブスターズ(Cloth of Stars)に2馬身半差をつけて勝利した。3着にはユリシーズ(Ulysses)が入っている。

 デットーリ騎手は「見事だ。本当に素晴らしいフィニッシュだった。『A』ランクのポジションにつけて、ウエイトがないのはわかっていたし、それでも馬がまだ行かないから、蹴りを入れたら4馬身つけて、それでレース終了さ。この子が大好きだしジョンは天才だ」とコメントした。

 エネイブルのオーナーであるサウジアラビアのハリード・ビン・アブドゥッラー(Khalid bin Abdullah al Saud)王子にとっても、通算5回目の凱旋門賞制覇となった。王子はいつものようにジャンプして馬を降りたデットーリ騎手とパドックで抱擁を交わした。

 ゴスデン調教師は、まだレースの世界に入って10か月のエネイブルを巧みに乗りこなし、勝てる位置へ見事に導いたとデットーリ騎手の騎乗をたたえ、「非常にクレバーな騎乗だった。最後のコーナーで、フランキーはエネイブルを外側へ出した。その一動作でラチ側に閉じ込められるのを避け、馬を勝てる位置に送り出した」とコメントした。(c)AFP/Damian MCCALL