【8月21日 AFP】テニス、ウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2017)は20日、男子シングルス決勝が行われ、大会第7シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)が6-3、7-5でニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)を下し、マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)初優勝を飾った。

 1度もセットを落とさずに今大会を制し、キャリア通算7勝目を挙げた世界ランキング11位のディミトロフにとっては、28日に開幕する全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)へ向けて弾みがつく結果となった。

 優勝賞金95万4225ドル(約1億420万円)を手にした26歳のディミトロフは試合後、「大局的に見ても、自分にとって大きな意味がある」とすると、「この勝利で非常に自信がついた。これのために練習してきたんだ。人生最高の勝利だよ」と喜んだ。

「1日、2日体を休めてからルーティンに戻り、全米オープンへ向けて準備する」

 1990年代生まれ同士の対決としては、ATPツアー史上最高レベルの決勝を制したディミトロフにとっては、ブリスベン国際(Brisbane International 2017)とソフィア・オープン(Garanti Koza Sofia Open 2017)に続き、今シーズン3個目のタイトルとなっている。

 シーズン開幕直後は17勝1敗と破竹の勢いを誇っていたディミトロフは、「このトロフィーを手にするというのは本当に最高。全米オープンへ向けて、前向きな要素がたくさんある」と続けた。

 一方、準々決勝で世界1位への返り咲きが決まっているラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を撃破したキリオスは、昨年の楽天ジャパンオープン(Rakuten Japan Open Tennis Championships 2016)で自身通算3勝目を挙げて以降、ツアー優勝から遠ざかっている。

 しかしながら、先週のシティ・オープン(Citi Open 2017)で臀部(でんぶ)のけがに悩まされたり、モチベーションが低下していたりしたことを考慮すれば、今大会での決勝進出という結果に不満はないという。

 現在22歳のキリオスは「あそこからここまで戻って来られたのは、ただただ素晴らしいと思う」とした上で、「自分があるべき状態にあると感じられている。きょうは負けたけど、今の立ち位置には非常に満足している」と語った。

「全米オープンへ向けて非常に興奮している。コートに立ち、また勝利を積み上げたい」 (c)AFP/Jim SLATER