【10月6日 AFP】男子テニスのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)は5日、ドーピング違反を犯した元恋人のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は、資格停止処分に値すると語った。

 世界ランキング20位のディミトロフは、四大大会(グランドスラム)通算5勝を誇るシャラポワについて、「テニスが彼女の不在を寂しがっている」としたうえで、同選手は「間違いなく」素晴らしい復活を遂げるだろうと付け加えた。

 シャラポワと2015年7月に破局するまで約2年間交際したディミトロフは、「一競技者として、彼女は復帰を果たそうとしている。プレーすることに飢え、興奮し、モチベーションも高いだろう」と話す。

 しかしながら同選手は、「人が何かをするとき、そこには状況というものがある。そして、誰がしたかということに関係なく、皆自分の行為に対してはそれ相応の結果や責任が伴うものだ」と述べた。

 シャラポワの出場停止処分は4日、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定によって当初の2年間から15か月間に短縮された。この結果、同選手は2017年の4月に復帰を果たすことができる。

 10年間にわたり心臓の問題やマグネシウム欠乏症のためにメルドニウムを服用していたと弁明するシャラポワは、同薬が世界反ドーピング機関(WADA)が定める禁止薬物のリストに追加されていたことを確認していなかったと一貫して主張していた。

 スポーツ界において最も傑出した女性アスリートの一人であるシャラポワについてCASは今回、「意図的なドーピング違反者」ではないとしたうえで、同選手には「一定の責任」があると発表していた。

 現在、中国・北京(Beijing)で行われている中国オープン(China Open 2016)に出場中のディミトロフはこの日、スティーブ・ジョンソン(Steve Johnson、米国)に7-5、6-7(9-11)、6-4で勝利し、初戦突破を決めている。(c)AFP