■化石を手がかりに

 研究に参加したストーニーブルック大のクリシュナ・ビーラマ(Krishna Veeramah)氏は、AFPの取材に「7000年前までに、イヌは北米を含む世界の大半の地域に分布するようになった」と語る。そして、この時代の欧州のイヌの系統から、今日見られる現生犬種の大半が派生したと、研究チームは結論づけている。

 今回の研究は、ドイツで発掘された7000年前と4700年前の化石化したDNAに基づいており、研究チームはこのDNAを現生犬種と比較分析した。

 これらのDNAは石器時代の最後の時代である新石器時代のもので、古代人が最初に農耕と共同体の固定化に着手したのもこの時代だ。

 先ごろには、ネコの家畜化もこの時代に始まったとする別のDNA研究が発表されている。(c)AFP/Laurence COUSTAL