【6月18日 AFP】サッカーロシア代表のサポーターグループのリーダーを務めるアレクサンドル・シュプリージン(Alexander Shprygin)氏が17日、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)で行われた開幕戦を前に、コンフェデレーションズカップ(Confederations Cup 2017)の入場を禁止処分を受けたことが分かった。

 フランスで開催された昨夏の欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)では、ロシアとイングランドのサポーターがマルセイユ(Marseille)で乱闘騒ぎを起こしており、大会主催者にとってフーリガン問題は大きな懸念となっている。

 欧州選手権で国外退去処分を2度受けたシュプリージン氏は、大会主催者から試合観戦に必要なファンIDが無効とされたと告げられたと主張している。

「試合開始の2時間前にメールが送られてきて、そこには俺のファンIDが無効になったと書かれていた。これはスタジアムに入場禁止になったことを意味する」

「試合を観戦するために車で約500キロを走ったし、使うことができなかったチケットに8000ルーブル(約1万5000円)支払ったんだ」

 極右グループとの関わりが指摘されているシュプリージン氏は「権利が侵害された」と話しており、事前に注意は受けていなかったとして法的措置に出る構えをみせている。

 欧州選手権で乱闘騒ぎを起こしてフランスを国外退去となったロシアファンの一人であるシュプリージン氏は、大会期間中にフランスに再入国して再び国外退去処分を受けた。

 ロシアはファンIDを導入し、これによって観戦に訪れたファンはビザなしで入国でき、大会期間中は試合会場の都市を自由に行き来できることとなった。

 しかしこのファンIDはセキュリティー対策の一部でもあり、試合のチケットを持っていてもファンIDがなければスタジアムに入ることができない。

 ロシアでは約191人が観戦禁止のブラックリストに載せられていて、罰則強化やフーリガンの国外追放のための法案も提出されている。(c)AFP