ウエアラブル汗センサー、病気診断の一助に 米研究
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■薬の効果をよりよく把握
研究チームは、このセンサーが嚢胞性線維症を対象とする薬剤の開発と一人一人の患者に合わせた薬物治療の一助となる日が来ることを期待している。嚢胞性線維症は肺や膵臓(すいぞう)で粘液の蓄積を引き起こす遺伝病で、治療が困難なことで知られている。
現在は米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)電気工学科に所属するサム・エマミンジャド(Sam Emaminejad)助教は「嚢胞性線維症の薬は、ごく一部の患者にしか有効に作用しない」と指摘する。
「医薬品の臨床試験の参加者にこのウエアラブル汗センサーを使用したらどうなるだろうか」とエマミンジャド氏。「薬に反応して参加者の塩化物イオン濃度がどう上下するか、はるかに優れた知見が得られるだろう」
個人の汗の成分は食事などの要因により短時間で変化する可能性があるため、さらに研究を続けてウエアラブルな汗センサーが毎日継続して安定的に機能するかどうか確かめる必要がある。
また研究チームは、有益な情報を得るには汗に含まれるどの成分を調べればよいのかについても明らかにしていきたいとしている。(c)AFP