【4月18日 AFP】体に装着して使用する超高感度の汗センサーで、嚢胞(のうほう)性線維症や糖尿病などの病気の診断と治療を改善できる可能性があるとの研究論文が17日、発表された。

 従来の汗センサーは汗を採取する間、患者は30分間身動きが取れないが、この最新モデルはその必要はなく、検出に要する汗の量も従来型と異なり微量で済む。

 米スタンフォード大学(Stanford University)のカルロス・ミラ(Carlos Milla)准教授(小児科学)は「これは非常に大きな前進だ」と述べた。

 スタンフォード大と米カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)の研究者らが共同開発したこのウエアラブル機器は、自由に曲げられるセンサーとマイクロプロセッサで構成されており、皮膚に貼り付いて汗腺を刺激する。

 センサーは、さまざまな種類の分子やイオンの存在を検出する。例えば、汗に含まれる塩化物の量が多いほど、センサー表面で発生する電圧が高くなる。

 塩化物イオン濃度が高いのは嚢胞性線維症の兆候である可能性がある一方、高血糖値は糖尿病の兆候の一つだ。

 米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された論文によると、センサーからは分析と診断のための検出結果が電子的に送信されるという。