【4月8日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、第81回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2017)は7日、米ジョージア(Georgia)州オーガスタ(Augusta)のオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)で2日目が行われ、スペインのセルヒオ・ガルシア(Sergio Garcia)が首位タイに浮上し、母国の英雄である故セベ・バレステロス(Seve Ballesteros)氏の誕生日となる9日にメジャー初制覇を果たす可能性が出てきた。

 メジャー通算74試合に出場しながらも優勝経験がないガルシアは、キャリア19回目となるマスターズの2日目にスコアを3ストローク伸ばし、トーマス・ピーターズ(Thomas Pieters、ベルギー)、チャーリー・ホフマン(Charley Hoffman)とリッキー・ファウラー(Rickie Fowler)の米国勢とともに通算4アンダーで並んだ。

 現在37歳のガルシアは、2011年に脳腫瘍でこの世を去ったバレステロス氏の誕生日にメジャー初勝利を飾る可能性について、「大きな意味を持つことになる」としながらも、「実現するまで言葉にすることは難しい。だけど、まだ金曜日(7日)の午後だ。日曜日(9日)じゃない」と慎重に語った。

「願わくばまたここに立って、改めて心境について話したい。それが自分にとって最高の出来事だし、ここで感想を話せるように全力を尽くすつもりだ」

 ガルシアは過去のオーガスタで苦い経験が続いており、これまでの最高成績は2004年の4位となっている。2012年大会では第2ラウンド終了時に3位につけていたが、第3ラウンドで3オーバーをたたいたことで、長い間批判にさらされてしまった。

「不満だった。これまで現実を受け止められていなかったと思う。あれから何度も自分の実力を示してきたし、勝てる手応えがあったのも1度じゃなく、それ以上あった」

「今週末の試練に挑戦することにわくわくしている。願わくば抜け出して、日曜日(9日)には手堅く優勝できることを望んでいる」

 この日のラウンドではバレステロス氏を思わせるような攻撃的なショットをみせたガルシアだが、天の助けや最終日が故人の誕生日であることについては考えていない。

「先のことは考えたくない。そのことについては意識したくないんだ。少し神経質になっているのかもね。まだ先は長いし、それは良い緊張感だと思う。自分でたくさんのチャンスをもたらしている。もし初優勝できれば、もっと良いことだ」 (c)AFP/Jim SLATER