■天地創造説を教える是非めぐり各地で裁判に

 こうした法案に対し、憲法で定められている政教分離による制約を迂回(うかい)する試みだとの非難が上がっている。米国の学校で天地創造説を教えることの是非は、何十年も前から多くの裁判で争われてきた。

 今回のテキサス州の法案は、科学の授業の中で宗教論を教えることを教師に義務付けるのではなく、選択肢として提示することで、訴訟沙汰になる可能性を防ごうとするものだ。しかしこうした法案の成否は、これまでのところ五分五分だ。

 ルイジアナ(Louisiana)州では同様の法案が2008年に成立し、テネシー(Tennessee)州も2012年にそれに続いた。しかし今年に入り、保守傾向の強いサウスダコタ州とアイオワ州では成立には至らなかった。